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活躍する同窓生に学ぶ:大島絢佳氏(ネットボールU21日本代表:南山大学法学部2回生)

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活躍する同窓生に学ぶ:大島絢佳氏(ネットボールU21日本代表:南山大学法学部2回生)


「努力は裏切らない」
~努力すれば道は開ける~

南山大学法学部2回生
大島 絢佳(令和6年卒業)


南山大学
https://www.nanzan-u.ac.jp/


南山ネットボールチーム instagram

名古屋ネットボールクラブ instagram



ネットボールというスポーツのU21日本代表に選ばれた、滝の卒業生(令和6年卒)で南山大学2回生の大島絢佳さんに話を伺いました。

ネットボール日本代表に選出されたそうで、おめでとうございます。ところで、ネットボールとはどんなスポーツでしょうか。ネットボールを始めたきっかけは。
 ネットボールの世界大会はアジア大会とアジアユース大会が交互に開催されているのですが、私はアジアユース大会に出場するアンダー21のチームの日本代表に選ばれました。ネットボールとの出会いは南山大学に入ってからです。大学にいったら何かスポーツをしようと、サークルを探していた時、南山ネットボールのSNSを見かけたのです。中学時代、バスケットボール部に所属していたこともあって、ネットボールにすごく興味を持ったのです。バスケットボールに近いスポーツで、接触が禁止というのが大きな特徴ですが、3年間バスケをやっていなかったブランクを感じることなく、競技に入り込めました。
 ネットボールはもともと バスケットボールがイギリスに伝わった時、女性には危ないんじゃないかっていう声があがり、女性向けにルールを改変して始まったスポーツです。ケガをしないようなルールが作られ、接触禁止もその一つです。ドリブルが禁止され、パスだけでボールをつないでいきます。コートは大きく3つに区切られます。1チーム7名からなり、それぞれが決められた範囲でのみでしか動くことができません。ディフェンスは90cm離れて接触しないように守り、シュートを打てるのはゴールシューターとゴールアタックの2人のみです。ボールを持ったら2歩まで動けますが、3秒以内にパスしなければいけません。ゴールはバックボードがなく、玉入れのゴールのようになっています。これも、リバンドでの接触を避けるためです。私は身長が低いので、代表チームではボールを運ぶ役割を主にしています。ゆるーく長くやろうと始めたネットボールですが、頑張ったらここまできたというのが正直な今の気持ちです。

南山大学体育館にて
南山大学でネットボールの指導にあたられる飯田祥明准教授と大島さん
南山大学グランドにて
つばきJAPANのユニフォーム着用

ネットボールの魅力は何でしょうか。
 ネットボールの魅力は2つあって、1つ目は、シュートが決まると全員で喜べるところです。みんなで協力してボールをつながなければいけない、ひとりではボールを前に進めることができない。全員に役割があって、誰が欠けても成り立たないという競技の特長からくるものだと思っています。チームスポーツはほかにもいろいろありますが、ネットボールはチーム一体となって喜びもつらいことも分かち合えるところが他のスポーツより大きく出ているスポーツだと強く感じます。
 2つ目は、敵味方全員に対し思いやりの意識を持てるスポーツというところです。ディフェンスに関するルールは厳密に守らなきゃいけない。接触禁止ということから、仲間に対する思いやりと同様に、相手に対しても思いやりをもつことが重要になってきます。試合後には交互に円になって、そこでお互いのプレーを称えあう時間があります。相手を思いやる、リスペクトする、それが顕著に現れるのがネットボールだと思っています。
 あとひとつ、運動神経があまりない人でもできるのがネットボールの魅力だと思っています。初心者とか例えば小学生だとしてもルールさえ理解していれば、ある程度形になるっていうのがネットボールなんですね。ドリブルが必要ないので高度なスキルっていうのはシュート以外はないですから。誰でも容易に始められ、長く続けられるというスポーツがネットボールなのです。
 世界80を超える国・地域で約2,000万人の競技人口がいるとされるのですが、日本ではまだまだ競技人口は多くありません。ネットボールの知名度も低いです。私はネットボールの日本代表でもありますが、日本学生ネットボール協会運営委員普及部に所属し、ネットボールの魅力を多くの人に知ってもらう活動もしています。

大口町のMEGAドン・キホーテUNY 大口店の入口に掲げられた応援の懸垂幕
第13回「アジアユースネットボール選手権大会」銅メダル獲得

滝学園時代はどんな生徒でしたか。
 中学の時はバスケットボールが好きなごく普通の生徒。週5日バスケ部で練習、勉強もまじめにやり、たまに友だちと遊ぶという、ごくごく平凡な日々を送っていました。高校に入って、先生、友だちから誘われ合唱部に。音楽が好きだった私にとって、合唱部はめちゃめちゃ楽しかったです。歌を歌うのも楽器も大好きでしたから。コンクールで上位を目指したり、コンサートで新しい取り組みに挑んだりと、積極的に前向きに活動していました。合唱部、ブラスバンド部、ギター部の3つの部でのジョイントコンサートが毎年2月に開かれるのですが、3つの部が同じステージ上で演じる合同ステージを初めて実施したのは高2の時です。従来なかなか実現できなかったこの3つ部の合同ステージを苦労してやり遂げたときは本当にうれしかったです。そんな前向きの意識も芽生えたこともあってか、生徒会執行部に入り、3年生前期には生徒会長も務めました。会長時代に文化祭を学園史上最大規模で開催できたことは、滝学園での私の誇りのひとつです。
 英語の大竹美保子先生には学業の面や課外活動、進路の面、いろんなところでお世話になりました。英語の授業ではただ暗記するだけじゃなくて、語源とかからイメージを持って使うことを教えていただき、難しい問題が解けるだけではなくネイティブの人と話すときの思考力も身につきました。高3の時の担任でもあり、進路相談にもたくさんのってもらって、南山大学への進学を後押ししてくれました。先生自身も南山大学のOGで、めちゃくちゃいい学校だよと強く勧めてくれたのです。そして大竹先生は合唱部の顧問でもあり、私がやりたいといったことを温かく見守ってくれました。私のことを間近で見てくれ、本音で話しあえる最高の先生です。卒業してからもいろんなことを相談しています。
 何しろ、高校時代はコミュニケーションをとることを重視していたので、滝学園の中では知らない先生はいないぐらい、学校中を回っていました。先生はもちろん、生徒ともしっかりコミュニケーションとることで、学校生活をよくしたい、自分自身も成長したいと強く考えていました。

いつ頃から法学部を目指そうと考えられましたか。今の大学生活はいかがですか。
 中学3年生の時って新型コロナがすごくて休校が多かった。自宅で社会科の教科書の巻末にあった憲法についての資料をパラパラ見ていたら、憲法って面白いな、法律って面白いなと思ったのです。それがきっかけで、法律のことを勉強し、中学の卒論で「冤罪と取調室の可視化」をテーマに書きました。その中で、冤罪を防ぐには検察官の判断が重要だと感じ、法曹を目指そうと法学部を志望しました。無事、南山大学法学部に入学し、今は学部で20人しか入れない「司法特修コース」に所属し、ゼミでは刑事訴訟法を専攻、法科大学院進学に向けて勉強しています。平日はほぼ研究室にこもっています。低学年ですが、ゼミナール委員会の副委員長も務めています。
 勉強とネットボールの日々ですが、課外活動にもかなり力を入れていて、大学生消防団に入っています。副分団長として一般の人に消防指導をおこなっています。大学の入試広報スタッフとして、大学の顔となって広報活動にも励んでいます。オープンキャンパスでは案内役をします。現役学生からの声は来場者に強く響くようです。社会や地域など、誰かの役に立ちたいという想いは強いですね。

趣味はなんでしょう。何か今はまっていることはありますか。
 音楽演奏が大好きで3歳の時からピアノを習い続けています。大学に入ってから声楽も習い始めました。大学の和太鼓サークルにも所属、たまに演奏会とか出たりしています。あと、完全独学なのですけどフルートとトランペットを家で練習しています。クリスマスにフルートほしいって親にねだって買ってもらいました。ネットボールと勉強を優先して、フルート、トランペットはその合間をぬって練習しています。声楽もそうですね。歌を歌うことも好きだったので、それをつきつめた声楽というものを習ってみたかったのです。小さい時からピアノをやっていたことで絶対音感が身につき、楽器演奏、声楽などに入っていきやすかったですね。

座右の銘は。
 「努力は裏切らない」です。すべてが報われるとは思ってないですけど100%のうち1%、10%でも成長したらそれは成功だっていうマインドですね。そういった前向きの考えで、できる限りの努力をする。自分のスキルアップの努力、自分が一番輝ける場所を探す努力、それをアピールする努力などいろんな努力があると思いますが、まずはとにかく努力をするということが大事だと思います。

滝学園の在校生、後輩たちに何か助言がありましたら。
 若いうちにいろんなことに挑戦して、経験を積んで欲しいなって思っています。中高生の間は小さいミスであれば、周りの大人、保護者とか学校とかがカバーしてくれる。その大人がかばってくれるうちに、いろんな経験をするのです。その経験は、今後の人生に役立ち、信頼を得ることにもつながります。私は、高校の生徒会に入り、議事録の作り方とか配布用の資料とかメールの書き方を勉強できたことで、大学入学後すぐに教授や先輩の信頼をえて、重要な仕事を任されたり、役職につくことができました。これも、滝高時代に生徒会という組織に挑んだおかげだと思っています。
 自分の信念を持つことも大事です。大きな組織を引っ張る時っていうのは、必ず反対の意見とか思い通りにならないこととかたくさん出てきます。そんな時には、自分が何をしたいのかっていうのを明確にして、自分の信念を持った上で他の人の意見を取り入れてみるっていうことが大事だと思います。なので、くじけそうになった時には、自分のことを信じてみてほしい。 自分を信じて努力してください。


▼編集後記
 インタビュー後、大島絢佳さんは「第13回アジアユースネットボール選手権大会」に21歳以下の日本代表チーム「ヤングつばきJAPAN」の一員として出場し、Plate division 3位となり銅メダルを獲得されました。おめでとうございます。益々のご活躍をお祈りいたします。

[プロフィール]
大島 絢佳(おおしま あやか)
南山大学法学部 2回生(在学中)


2005年6月 愛知県丹羽郡大口町生まれ
2024年4月 南山大学法学部法律学科入学
2025年1月 日本学生ネットボール協会 運営委員就任
2025年2月 ネットボールU21日本代表に選出される

※プロフィールは、取材日(2025年5月19日)時点の内容を記載しています。