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生きる道を教えてくれた滝学園での日々
セブンズラグビー女子日本代表 竹内亜弥(H17卒・普)

活躍する卒業生 セブンズラグビー女子日本代表 竹内亜弥 セブンズラグビーというスポーツをご存知だろうか。7人制ラグビーとも呼ばれ、通常の15人制ラグビーと同じフィールドとボールを使って行われるラグビーの一種だ。一試合あたり15分で決着がつき、とてもスピーディな試合展開に魅力がある。セブンズは2016年のリオデジャネイロ・オリンピックからオリンピック正式種目として採用されることが決まった。そして私は現在、リオ五輪でのメダル獲得を目指し、セブンズラグビー女子日本代表として闘いの日々を送っている。初めて観る方はいつも驚かれるが、女性ももちろん男性と同じルールで激しくぶつかり合う。タックルもするし、スクラムも組む。怪我は日常茶飯事で、とにかく体力勝負の競技だからトレーニングはきつい。けれどこの日本を背負って闘う毎日にはそれを越える充実感がある。
 振り返ると、滝学園に在学した6年間はラグビーとは無縁だった。ラグビーをしたことはもちろん、観戦したこともなく、大人になってからこんな毎日を送るなんて想像していなかった。しかし滝学園の『文武両道』というモットーに代表される校風と、その中での多くの先生方との出会いは、間違いなく現在のラグビーで戦う私の基礎と人生の道筋を作ってくれたと実感している。高校生の時、自宅が遠く、さらに部活に打ち込んで予備校通いの時間を取れない私に、先生方が放課後遅くまでご指導くださったことは今でもよく覚えている。忘れられないのは原ひろし先生の英語の指導だ。京都大学進学を目指していたため、英語の勉強はひたすら長文の和訳と英訳。答案と照らし合わせて独りで問題に取り組むのは困難だった。毎日職員室に先生を訪ね、作文を添削していただいた。原先生が単語の成り立ちまで細かく説明してくださったおかげで、英語の根本を理解することができ、応用力が養われていった。英語だけでなく、勉強の仕方を教えていただいた。また地理の平井先生は京都大学出身で、私の憧れの先輩でもあった。自転車で日本中を走り回った経験から、糸魚川のトンネルを抜けたあとの景色の話、スイッチバック式線路の鉄道に乗った話など、生きた知識として様々な地形について話してくださった。楽しそうに語る先生の顔が記憶に焼き付いている。そのような先生方の支えがあり、無事に京都大学に進学することができた。
 そして大学でアメリカンフットボールの試合を観戦したことがきっかけで、ラグビーをプレーすることになった(かなり飛躍していますが、長くなるのでこの経緯は省略させていただきます…)。今、同世代の女性たちとはまったく違う毎日を送っている。ラグビーで鍛えた身体では細い、おしゃれな服は入らないし、年の半分以上が合宿と遠征でスケジュールがうまり、友達の結婚式にも出席できない。しかし国のために戦うこの毎日は、この先二度と味わえない貴重な経験だ。すべて自分で選択し、ここまで歩いてきたように思っていたけれど、今回こうして寄稿させていただくことで、数え切れない人たちの支えのおかげで今の自分があると、改めて感じている。今年の11 月にはオリンピックに向けたアジア予選が行われる。これまで支えてくださった人々への感謝の気持ちを胸に、アジア予選を突破し必ずオリンピックの舞台に立ちたいと思う。

日本ラグビー協会ホームページ【女子日本代表】https://www.rugby-japan.jp/japan-womens/